2010年8月16日月曜日

オオカミの保護

オオカミは、アメリカではクマなどと共に、食物連鎖の頂点に立つ重要な動物です。狩猟などによって今や絶滅の危機に立たされており、絶滅危惧種として保護されています。それが、最近になって、一部の地域で生息数が回復して、絶滅危惧種の指定を解除すべきだ、と訴える人々が増えてきました。

その流れを受けて、2009年4月、モンタナやアイダホ州で、絶滅危惧種から除外されてハンティングが許可されるようになりました。この決定に反対した動物保護グループからの訴えを受けて、モンタナ州の法廷で、保護を復活すべき、という法的判断が下されました。

ここで注目すべき点は2つ。まずは、こうした大型動物の危機的状態とそれを受けての保護は、人間のエゴの結果だという点です。自分たちが絶滅の危機に追いやっておいて、その生態系に対する影響が甚大だと気づくと、保護に廻り、そして少し回復するとまた狩猟を再開。いつまで経っても自然と調和の取れた生活を出来ないのです。

もう1つは、記事にもありますが、オオカミによって殺された家畜の数はわずか200頭足らずであるのに対し、その他の原因で死んだ数は10万頭を超えるのです。オオカミ被害を訴えて、狩猟を再開するよりも、その他の原因で死ぬ数を減らす努力をした方がよっぽど効果があるはずです。オオカミを敵視するのはいかがなものか、と感じてしまいます。

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